パブリックコメントに寄せられた意見7

「NAPに盛り込むべき優先分野・事項についてのパブリックコメント」(2019年1月)への37件の意見を政府が整理した一覧表の内容を、そのまま掲載しています。政府が公開した一覧表はこちらをご覧ください。

なお、意見の多寡が課題そのものの重要性と優先度をただちに表すものではないことに留意する必要があります。課題の重要性と優先度を判断するためには、人権への負の影響の特定と、「ビジネスと人権に関する指導原則」の実施に際しての、国家及び企業による現状の施策枠組みのギャップ分析(十分かどうかの分析)が必要となります。



【中小企業】

  • 中小企業の人権保護には,個々の企業努力だけでは解決できない課題が多い(経営者保証,中小企業の取引条件,税制のあり方等)。
  • 大企業だけでなく,ビジネスと人権に関する中小企業・小規模事業者の認識と適応について研究を実施し,その結果を行動計画に反映すべき。
  • 企業の責任については,大企業と中小企業の間で異なるものではないが,中小企業独自の問題も存在することを認識する必要がある。
  • 人権尊重について大企業に先駆けた取組を行っている中小企業への正しい認識・理解を広げることが,「ビジネスと人権」についての取組を進める上で大切。
  • 大企業と中小企業の間の賃金,労働時間等の処遇の格差について,大企業が是正するよう,大企業間の競争を政府がコントロールするよう要請。
  • 大企業優先・一極集中経済政策から中小企業優先・地域分散経済政策への転換を要請。
  • 大企業間の国際競争をコントロールするため,実効性ある国際ルールを定める多国間条約の締結に向けて,我が国が先駆的に外交を展開することを要請。
  • 各国の労働者の人権が保障・実現されるよう,公正な競争環境を実現していくための国家間の協調関係の構築を要請。
  • 中小企業憲章の国会決議並びに,中小企業省(中小企業担当大臣)の設置を要請。(同旨多数)
  • 「中小企業の日」や「中小企業月間」の設置を要請。
  • 外国人技能実習生の問題など,中小企業において問題が発生していることが多いが,当事者には人権侵害に加担している意識が低いケースも見受けられ,中小企業の当事者意識を高めることが必要。
  • 観光産業において旅行業法に基づく自己点検表や,中小企業庁による意識啓発などに「ビジネスと人権」の内容または項目を追加すべき。
  • 中小企業の取組を後押しする情報整備を要請。